上司に怒られて自信をなくしているあなたへ。上司は自己愛性パーソナリティ障害かも。
今日は、僕が在職中にちょっと鬱になりかけたときの話を掘っていこうと思います。
簡単に言うと、
「優秀な先輩と一緒に仕事をしたら、自分のダメさ加減に鬱になりかけたけど、
もしかしたら、あの先輩、自己愛性パーソナリティ障害だったかも・・・。」
という話です。
皆さんはありませんか?
上司にダメ出しをされて落ち込むこと。
そりゃありますよね、特に駆け出しのころは、自分の実力・能力が客観的にどの程度か判断しにくいですし。
今、振り返るとそこまで凹むようなことじゃないことでも、その状況でダメ出しをされると必要以上に落ち込むことはあると思います。
「なぜ自分はこの程度のことができないだ・・・。」
「え?私の能力低すぎ!?」 なんて。
ただ、これだけで皆がみんな鬱になることはないと思います。
もちろん個人のメンタルによるところはあると思いますが、最も大きな問題はその上司の部下への対応の仕方でしょう。
アドラーも言ってます、全ての悩みは人間関係なのです。能力ではなかとです。
僕が鬱になりかけた顛末
<当時の僕のスペック>
・当時30代
・転職入社3年目
・社内では仕事ができる評価を得ている
・売上にも貢献している
<ことの顛末>
① 先輩(女性)のヘルプで同じプロジェクトを協力して進めることに
② もちろん一生懸命サポートを頑張る
③ 別に激しくダメ出しされるわけではないが修正がよく入る
④ 普段ミスをしないようなところでよくミスをするようになる
⑤ 土日などのプライベートな時間にその先輩のことをチラチラと考え、常に緊張
⑥ 寝る前に手先がプルプルと震える
⑦ 先輩のことが頭によぎるだけで動悸
⑧ なんとかプロジェクトを終了
⑨ さらに上の上司に相談し、今後はその先輩とは組まなくていいようにしてもらう
まさかこの歳で自分がこんな状況になるとは。。。
僕は何度か転職をしており、いろんな上司、同僚に出会ってそこそこやれてきたので、どんな人でもある程度の関係性を保てるという自信はあったのですが。
鬱や心を病んでしまう人は、個人の資質だけではなく、どうしようもない環境に置かれてしまった場合もあるのだと感じました。
この環境に置かれるとまさに「詰んだ。。」って感じですね。
自分を責めまくる悪循環の中から、早く、自分以外の「環境」が心を蝕んできていることに気づいて、環境自体を変える行動をしないと後遺症が残るところまで心が病んでしまうことでしょう。
脱出!
僕が自分のことを責め続ける状況から抜け出して⑨の環境を変える行動にでたのは、
・過去にその先輩と仕事を一緒にした人が似たような状況になっていた
・同僚たちからの助け
の2点があったので、一旦「僕ではなく、あの先輩に問題ある!」と振り切って考えてみることができました。
特に客観的になれたきっかけは、同僚から
「自己愛性パーソナリティ障害」について教えてもらったことです。
「自己愛性パーソナリティ障害」とは
Wikipediaによると
自己愛性パーソナリティ障害(じこあいせいパーソナリティしょうがい、英: Narcissistic personality disorder ; NPD)とは、ありのままの自分を愛することができず、自分は優れていて素晴らしく特別で偉大な存在でなければならないと思い込むパーソナリティ障害の一類型である。
ということなのですが、これだけだとよくわからないので、僕の具体例と比較していくと。
劣っていると感じた人々に高慢な態度をとる(Wikiより)
- 質問すると露骨に嫌な顔をされ、ため息をつきながら「こんなこともわからないの?」という感じで質問に応える。
- 質問すると、「今、忙しいから後にして。」と目を見ずに抑揚のない口調で言う。
- 技術的なことで自分で調べてもわからないので、聞きに行くと「あなたのためだから」ということで教えてくれない。
こういうことが続くと話しかけたくなくなる。話に行くのにものすごい頑張りが必要。
人より優れていると信じている(Wikiより)
- 作ったモノに対して常に上から目線で批評の口調でダメなところを淡々と説明してくれる。
- さらに追い打ちで、すぐそこにいるのに関わらずものすごい長文のメールを送ってくる。(ダメなところの列挙)
こういうことが続くと自分の作っているものが全てダメな気がしてきて、常にオドオドしてクライアントのためのモノのはずが、先輩に怒られないためのモノを作ろうとして迷走。
絶え間ない賛美と称賛を期待する(Wikiより)
- 先輩との打合せの中で吐いたちょっとした自分の弱音や苦手な分野の話を、会社の上層部の人たちに話す。
- その他、会社の上層部の人たちに
- 「自分はしっかりと教えているのだけど、あの人はちょっと難しいかもしれない。こんな簡単なミスをしたり、あんなことがあったり・・・」
- 僕のせいでクライアントからの自分の評価が下がる、と上司に言う。
- と、知らないうちに僕の悪い噂ばかりが広がり、むしろ先輩が被害者のような包囲網が出来上がっている。
こういうことが続くと、もはや自分を正当化するための理由を探すことが出来なくなります。
この環境をなんとかせねばならぬ
先輩の目線から見ると、確かに暴言を吐くことはないし、良くなるように修正の指示を事細かに出しているし、上司の方々にしっかりと事実ベースで報告を行っているので、非の打ち所はないはずです。
ただし、確かに僕は体調を崩し、自信を無くし、同僚いわく、顔つきもおかしくなっていた、とのこと。
もう一度書きますが、この状態から僕が復活できたのは、
・その先輩と一緒に仕事をした人たち全てが同様の症状を発症しているという事実
・同僚のサポート
の2点があったためです。仲間、大事。
何かから逃げ出すときに自分で自分を正当化するのは難しいものです。
僕の場合は、
「甘えなのではないか。」「先輩は目立って悪いことがあるわけではないし。」
という思いが常にありました。
これまでの社会人経験から、「逃げ出す」とこがプラスになることはないと思っていました。
しかし、「逃げ出す」ことがプラスになる場合があります。ありました。
僕の中に今まで「できるだけ関わらない」という選択肢はありましたが、
このときから「積極的に関わらない」という選択肢が増えました。
その先輩と「積極的に関わらない」努力を続けた結果、僕の体調もメンタルも元に戻りました。
まとめると
もちろん、その先輩が自己愛性パーソナリティ障害かどうかはわかりません。
かなり可能性は低いですが僕も含めてその先輩と関わった人全員のメンタルが弱かっただけなのかもしれません。
それでも、関わりを無くすことで僕は体調が戻ったし、会社としてもどちらかと言えば社員同士が揉める、社員がメンタルをやられるよりは、関わらせないことで問題なく社員が働いている状態がいいはずです。そういった意味でも僕の判断は間違ってなかったと思います。
もし今、似たような状況で落ち込んでいる方や、または友人、同僚が似たような状況にいる方がいれば、勝利への対策ではなく、撤退戦の対策を考えた方がうまくいくことあるかもしれません。とにかく選択肢の一つとして検討してください。
「全力で逃げる」ことは良い結果を生むことがあります。
鬱になりかけた話を掘ってみたら
「全力で逃げる」ことは敗北ではなく、選択肢
が出てきた!